初級&中級コースのご説明


初級&中級コースの目的

動かせるようになった指を使いつつ、腕で音楽の呼吸をすること


目的をもった練習、質の高い練習を知っていること


美しい音色やハーモニーを感じる耳を育てること


 

初級はバイエル後半程度に挑戦している方、中級はブルグミュラー25の練習曲程度に挑戦している方のイメージでお話しします。

 

もう少し詳しく書くと、以下のようになります。

 

 

1.動かせるようになった指を使いつつ、腕で音楽の呼吸をすること


音楽には呼吸があり、フレーズがあり、常にどこかへ向かって生き物のように動きます。

全身でリズムを感じ、腕と手首は重力(ダウンビート)と浮力(アップビート)の両方の使い手となります。

 

手首の呼吸は、心と体をつなぎ、より自由な楽しい演奏を手助けします。ぜひ身につけて、より伸びやかな、気持ちのよい演奏をしたいものです。

 

2.目的をもった練習、質の高い練習を知っていること


難しいところは、弾くたびに間違えてしまったり、つっかかったりします。頭では正しく弾きたくても、体が思うように動かないのです。そういうときは脳内で拒否反応が起きているのです。脳はまだ、そのパターンを獲得していないので、弾く速さについていかれず、正しい命令を出すことができないのです。

 

そこで、レッスンで先生と一緒に練習します。

脳が苦手がっているのはどの動きなのかを探すのです。大抵は短い一部分を特定できます。

そして、その一部分を正しいパターンで何回も弾くと、脳に正しい入力が起こり、パターンを獲得することができます。

 

獲得するまでの回数は個人差があるので、10回で充分な人もあれば、100回で出来るようになる人もいます。大変な作業です。脳が間違った信号を出そうとしているところを、むりやり正しい信号を送らせる感じです。大変ですが効果的で、正しく弾けるようになるための最短コースです。

 

この練習をしていくうちに、家でも漫然と練習するのではなく、ウイークポイントを探して効率よく練習できるようになることを目指します。

 

私は自分自身このストイックな練習が大好き!という変わり者なのですが、ぜひ、生徒さんに伝授したいのです。本当にお薦めです! 

 

 

3.美しい音色やハーモニーを感じる耳を育てること


ピアノは猫が鍵盤の上を歩いてもとりあえず音が出ます。キーを押せば鳴る・・・

一方で、魔法のような魅力的な音も出ます。

 

きらめく光をちりばめたような音、深く温かく広がる大地のような音、悲痛な悲しみを訴える歌、草原を駆け抜けるような躍動を表現する音・・・限りない可能性を持っている楽器です。

 

心で感じることが指先の一瞬の動作を左右し、それにピアノが応えてくるのです。

音を出すというこの不思議な出来事を、一緒に感じ、考えてゆけるレッスンにしたいと思います。可能性は無限で、終わりのない旅です。

言葉にするのは難しいことですが、味わってほしいのは、 自分の奏でている音を全身全霊で浴びる状態。

または音のお風呂に浸かりながらくつろぐこと。 そういった体験を少しずつ促していきたいのが、中級レベルの生徒さんたちです。