こんにちは。
このブログを読みに来てくださり、ありがとうございます。
職業柄、ピアノ講師の友人とレッスンのあれこれのおしゃべりをすることがあります。
そこでは大抵「自分の子供にピアノを教えるのは無理」と言われます。
私の場合は次女へのレッスンです。
ピアノを始めたのが小4というスロースターターの次女。
先生は母親。
サクサクとうまくなってゆきましたが、6年生くらいからはずいぶん反抗したものです。
例えば、、
「早く言って」(今説明してる!聞け!)
「やだ、めんどくさい」(それじゃレッスンにならないでしょ!)
「何言ってんだか全然わかんない」(すぐにわかるほど簡単じゃないって!)
「さわらないでよ!」(し、失礼な!)
「弾いてよ、わかんないから」(説明を最後まで聞け~!)
こんな調子で、娘の機嫌が悪いときは、母にとってはストレスフルなレッスンでした(泣)
ほかの先生を見つけなくてはと思いながらも一年くらいノラリクラリしていたのですが、ようやくこの5月から娘は他所の教室へ入門しました。
その後、好調です。
まず、忙しくても毎日練習しようとするし、練習したがるのです。
母が相手では練習できなくても「ま、いっか」という感じでしたから、これだけでも驚きました。
その上、初めて?(久々にかな)私の助言を求めてくるようになったのです。
「ねぇ、これってどういう意味?」
「どうやったら、そういう風に弾けるようになるの?」
「ここ難しい、間に合わない、どうやって練習したらいいの?」
などなど、レッスンでの疑問点を母に質問し、私の提案や助言に素直に従って練習するのです。
そして、娘がこう言いました。
「お母さん、よくこんな丁寧な内容を30分の中でできるね」と。
その時はクールに流しましたが、内心『感無量』でした。やっとわかってくれたのか、と。
母子の距離感というのは大切なのだなぁとつくづく感じました。
距離があれば、娘は母親に対する意地を張らなくても済むのですね。
この夏には早速発表会があり、ソロの他に私との親子連弾も発表できるのです。
自分の教室の発表会は主催者としての重圧感が大きいですが、他所の教室の発表会は気軽です。
娘と連弾ができるなんて、嬉しい展開で、子供には内緒ですが浮かれています!
娘がレッスンで反抗したときは正直、ショックが大きくて暫く怒っていました。
子供のほうはいつもの冗談みたいな感覚でいるらしく、私の機嫌が回復しないと
「何、まだ怒ってんの?」
とケロッとしていましたが、私はそうはいかなかったのです。
そこで考えました。「なんでこんなに私は傷つくのだろう?」と。
レッスンは私の「命」みたいなものなのですね。
すでに知っていることを、当たり前なこととして伝えているのでは無いのです。
音楽のレッスンは当たり前であってはならないのです。
大げさに聞こえてしまいますが、レッスンで生徒さんが「芸術」を感じるように最大限の努力をしています。
ぬるくて少し濁った水が洗面器に湛えられている状態。→ これが、レッスンの生徒さんです。
そこへなるべく良質で湧き出たばかりの綺麗な水を入れたい。
もっと綺麗な水があることに気づいてもらいたい。 → これが先生の勝負です。
冷たく澄んだ湧き水なんて、先生であっても調子を整えないと手繰り寄せられません。
まず自分の中から綺麗な水が出てくるように調整して、
生徒さんが理解できる、反応できる方法をその場で探して、
提案をする。反応はどうか??わかったかな?感動しているのかな?
いつも賭けをしている感じです。
終わったときは、頭が急速に回転している状態から日常に戻すのに軽い混乱があります。
こんなわけで、「レッスンは命を削るような作業だ」と言えるのです。
次女よ、よくぞ反抗してくれたものだ。
でもこれからはお母さんの助言を大いに活用してね。。(笑)
次女の新しい先生は素敵な先生です。
もっと仲良くなれたらうれしいです。
今日はこのへんで。
また読みにきてくださいね。お待ちしております。
立川市ピアノ教室ソラージュ