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バッハ インヴェンションへのチャレンジ 第2番ハ短調

こんにちは。

今日もここへ来てくださりありがとうございます。

まもなく強烈な寒波がやってくるそうですね。覚悟を決めたい今日この頃です!

 

現在当教室では発表会2ヶ月前特有の「格闘の練習風景」が展開されています。

練習と聞くと「コツコツ何度も繰り返す単純作業」のようなイメージがありますが、実はとても繊細な作業です。

弾けないところを弾けるようにする場合は、よく観察の上、どこで混乱しているのか探り出し、その弱点を克服する練習方法を

その場で考えて一緒に練習する。20回とか、30回とか、砂時計を置いて1分とか。

このやり方に慣れていない生徒さんは、あまりにたくさん同じところばかり弾かされて戸惑っている様子が見られますが、そのうちに慣れてくれます。

練習の成果が少し見えたきたところで手放し、あとは自宅で続きをやってもらうのです。

練習って回数が必要なんだなぁ、、、と実感してもらいたくてたまらないのが私です(^_^;

 

弾けるようになるためのレッスンならこれでいいのです。

しかし、、

芸術的な表現内容を伝えるのはすごく難しいです。

具体的ではない。

個人的な感覚である。

抽象的である。

言語化しにくい。

こういう類いのものを相手にしているので、パパパっと決められません。

 

表現が薄くて曖昧な演奏の場合、レッスンで生徒さんの演奏を聴いた瞬間に「違和感」がやってきます。

この「違和感」の正体をまずは私が暴かなければならない。

「なんで魅力がないんだろう、弾けてはいるけど・・・・」と。

正体がわかったら、それをできるだけ簡潔に言語化しなければならない。

自信を失わせては台無しだから、よくあることだから大丈夫よ!という雰囲気で伝える!

次に、もっと美しく生き生きとした音楽にするためには、どうなるといいのかと考え、、、、

これが、自分でもすぐわからないときには、数秒間生徒さんの横で唸ってしまうのです。

「う~~~~~~ん、、、・・・・」

ひらめいたら、即座に、その生徒さんが理解できるようなアプローチ方法に変換させて、、

やっと練習の手がかりを紹介する。

 

簡単にやっているように見えたらそれは違います。

私はレッスンはいつも全力でがんばっているけれど、終わったときには漠然と不満足です。

「不十分である!なんか釈然としない!もっといい方法があったはずなのに、探せなかった!!」

こんなことの繰り返しです。

そして、いつも思うのです。

音楽はこの地球上に無い。見えない、聞こえない、存在しない!

何か別のサイクル、別の法則、別の次元構造の世界のものだ。

分かり易い例では、重力が違う。

調和の精度が高い。

だから、演奏するときは、音楽の国の扉を開けるのです。

よく生徒さんが、心の準備をしないで普通に弾き始めることがあるので、次元の違う国に

入る行為なのだと伝える方法を考えている最中です。

 

今日のブログは発表会前の苦悩がよく表れた内容になってしまいました。

また懲りずに、ぜひここへ来てくださると嬉しいです。

 

最後に、昨年末がんばってアップしたバッハのインヴェンション第2番ハ短調を載せます。

見てくださったら嬉しいです。

 

立川市ピアノ教室ソラージュ