こんにちは。
夏が駆け足でやってきますね。
新年度だなぁと思っていたら、もう夏休みの気配がしていますものね。時は早いですね。
今朝の産経新聞に「朝の詩 4月 月間賞」が紹介されていて、心に深く響いたのでここでご紹介させていただきます。
東京都江戸川区の10歳の女の子の詩です。
『人気者』
私は、しずかであたまもわるい。
にんきもののあの子とおおちがい。
人間にはかわりないのになぜこんなにちがうのだろう。
がんばってあの子にちかづけるようがんばってもなにもかわらない。
どうやったらあの子にちかづけるのかがわからない。
あの子にあって、私にないものは、何?
4月の産経新聞ではこの作者を激励する詩がたくさん寄せられたとのことです。
作者の率直な気持ちがそのままに表現されていて、多くの人の共感を呼んだのですね。
私も、この詩の気持ちは「私自身の気持ちそのものだな」と思うし、この子はよくぞ書けたなぁと感じます。
これに似たような自信の無さや不安な気持ちというのは、
誰かにだけあって、
誰かには無い、
という類いのものではないのだと思います。
人として生まれた宿命とでも言いましょうか。
誰一人として必要のない人はいない
誰もがみな素晴らしい
など、頭では聞けても心になかなか浸透しない言葉があります。
人は長い長い旅路を歩いていて、
いつかは必ず
自分という存在が
本当は、メチャメチャ!最高に!素晴らしいんだ!
ってことに気づくのでしょうね。
当ピアノ教室でお稽古をしている少年少女も、大人も、葛藤しているなぁと感じています。
見える姿、聞こえる姿、数字のデータで判断すれば、自分はどう考えてもちっぽけでしょうもない。
だけど、音楽は、ちょっと違った情報を持っていて、
私たちの固まってしまいそうな心を溶かしてくるのです。
私たちの暮らしている世界は不安材料だらけですが、
音楽はたぶん、もっとよく調和している世界から送られてくるデータなのでしょう。
ピアノは「音」のようで「音」ではない。
ピアノを弾くと現れるのは「世界」です。
聴くのは物理的に鳴る「音」の奥に現れる「世界」です。
このところなるべくブログに音楽を載せています。
今日もがんばりました!
平吉毅州(ひらよしたけくに)さん作曲「夕映の湖」です。
平吉さんがピアノを学ぶ子供のために書いた作品集「虹のリズム」に入っています。
この曲の「世界」を表すのは難しかったです。
まだ届かない感じがありますが、前よりずっとマシになりました。
「夕映の湖」の素敵な写真がないかなぁと思ってネット上を探しましたが、見つからなかった。
この曲のイメージは映像っぽいところもあるけれど、それよりも心の状態としてあるので、
写真は見つけられないのだろうと思います。
平吉毅州作曲「夕映の湖」
世界が平和でありますように。
私が私として在るそのままを、安心して受けとめられるようになりますように。
立川市ピアノ教室ソラージュ