こんにちは。
最近は世界に広がる紛争が気になって、ロシアのことを考えているうちに、古いピアノ教材を思い出しました。
20代後半の頃に知った「ソ連児童音楽学校・1年生のピアノ曲集&2年生のピアノ曲集」の二冊。
簡単なのに、深い音楽。それに尽きるのです。
そして、あくまでもポリフォニックであること。
ポリフォニーとは、メロディと伴奏という単純な組み合わせでなく、いくつかの個性あるメロディーが
重なり合って調和する音楽のことです。
私が初めてこの教材に出逢ったときに感じたことは
「え!最初っから?????」
「なんでこんな単純な音で出来ている曲なのに、こんなに深い味わいがあるんだろう?」
という感触でした。
ソ連からは優れたピアニストがたくさん輩出されているので、その教育法は興味深いところです。
ソ連の音楽教育の中心は「キエフ音楽院」と「モスクワ音楽院」と言われていました。
今日は「モスクワ音楽院」で教鞭をとっていたアレクサンドル・ゲディケという音楽家が
子供のピアノ教育のために書いた曲をご紹介したいと思います。
ロシアは遠くて近い国だと思います。
だってこんなにも、音楽で共感できるのですから。
互いに理解し合える民族であると信じています。
アレクサンドル・ゲディケ作曲
2年生のためのピアノ曲集より「ゆるやかなワルツ」
ポリフォニーは音の重なりですが、人や民族も同じように扱えないものかと思います。
ポリフォニー音楽を演奏している時は個人的な感情から一歩離れて曲の全体を眺めようとします。
社会においては、異なる民族を地球上で調和させるために、感情的にならずに、視点を高くして眺めたいものです。
そもそも2000年以上にわたってこじれてきたユダヤ民族の問題を解決するのは、並大抵のことではないのだろうと思いますが。
今回の紛争に限らずこれまでも、ユダヤ民族の問題が世界を攪乱させているのだと思います。
それはさておき、
易しく弾けて美しい曲を探したいと思っている私にとって、ゲディケのこの曲は奇跡的な完成度です!
深く、美しく、悲しいです。
次のブログでも、ロシアの教材の話題を書きたいと思います。
立川市ピアノ教室ソラージュ