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宝箱を空ける話。

こんにちは。今日もここへ来てくださりありがとうございます。

 

先々週くらいでしたか、小さい生徒さんにこんな様子が見られました。

 

「難しいのはイヤだ、簡単にすぐできるのがいい!」

とっても優秀な生徒さんなので、色々なことをアッという間にやってのけるお子さんです。

 

ところが、その子にとって難しい課題がやってきたとき、スタコラとピアノの椅子から逃げ出してしまったのです。

『え~~~っ 逃げちゃったよっ!』と内心びっくり。

お母さまのお話では、家でもできない曲は放っておいて、できる曲を弾くのが好き!とのこと。

 

なるほど、なるほど。。。

「この子にとって、すぐにできないことはこんなにも不愉快なんだなぁ・・・」

私は、まずはここを理解しないとな。

「でも、どんなに優秀な人にも壁ってあるんだよね。何度も何度も練習するのが宿命だからなぁ・・・」

「そういえば、ピアニストでも、オリンピックのアスリートでも、その道の頂点に立つ人たちの練習量って半端ないよね、一日に8時間とか10時間とか当たり前に練習しているからなぁ・・・」

などと、思考が展開して行きました。

 

そこで、この生徒さんの次のレッスンに備えて、できないところの練習をやる気になるようなお話を考えました。

「〇〇ちゃん、今日はすごい素敵な秘密のお話をするよ。

人はみんなね、お母さんのお腹から生まれる前に、生まれてきたあとの楽しみのために、いくつもいくつもの宝箱をあちこちに置いておくんだよ。

その宝箱には蓋が閉まっていて、すぐには開けられないように仕掛けがしてあるんだよ。

蓋を開けると出てくるのは、びっくりするような素敵なプレゼントなんだけど、蓋を開けるときにたくさんがんばればがんばるほど、

プレゼントをもらったときのうれしさが増えるんだよ。

 

ピアノもね、すぐに弾けてしまうときは小さなプレゼントなんだけど、なかなか弾けなくてたくさん練習してから弾けるようになったときは、大きなプレゼントなんだよ。

そういうときの方がうれしいんだよ。

自分でそうなるように、生まれる前に宝箱を用意しておいたんだから、丁寧に、蓋を開けながら進もうね。」

 

とまぁ、こんな話がうまくできるといいなぁと思っておりました。

 

そして次の週。

 

〇〇ちゃんは見事!難しいパッセージをクリアしてきました。

『お!これは、作戦変更だな。』と、私がとっさに言ったのは、

「すごい!!〇〇ちゃん!どうしてできたの?どうやって練習したの?すごい!いったいどうやって練習したらできたのか、先生教えてほしいなぁ。先生すごく知りたい!」

と、生徒さんに練習方法を教えてくれるようにおねだりをしました。

〇〇ちゃんは少し照れたような得意げなような顔をしながら言いました。

「えーーー、、、なんかね、少しずつやったんだよ、、、そしたら、できたちゃったんだよ。」

すかさず、私は、

「すごいなぁ。もしかしたら〇〇ちゃんは、練習の天才なのかもしれないな・・・・」

 

〇〇ちゃんが今後難しい課題に出会ったとき、「練習方法を考えて、練習して、できるようになったら天才!」

と感じてくれていればいいなぁと願うばかりです。

 

〇〇ちゃんは今のところこんな感じですが、ほかのどの生徒さんも、練習には根気が要ります。

これを乗り越えられるよう応援したいと思います!

 

またこのブログを見に来てくださると嬉しいです。お待ちしております。

 

立川市 ピアノ教室ソラージュ